里親制度PRイベント記事 毎日新聞、大阪版社会面 2017/1/19付

1月29日(日)の里親制度のイベントの記事が毎日新聞、大阪版社会面に載りました。
http://mainichi.jp/articles/20170119/ddl/k27/040/356000c

毎日新聞、大阪版社会面 朝刊 2017/1/19

「里親制度」PRイベント

どんな子も愛されたい 故・岡八朗さんの長女・市岡さん、壮絶な家庭環境語る 29日、東成 /大阪

実の親と暮らせない子どもを育てる「里親制度」を紹介するイベントが29日午後1時半、大阪市東成区大今里西3の区民センターである。吉本新喜劇で、「奥目のはっちゃん」と人気を集めた故・岡八朗さんの長女で、ゴスペル歌手の市岡裕子さん(52)=兵庫県尼崎市=が講演する。

市岡さんは高校生のとき母が自死したが、劣らぬほどの愛情を注いでもらった女性がいた。「将来を期待してくれる人がいただけで私は生きられた」と話す。体験を伝え、里親になることを呼びかけるつもりだ。 市岡さんは兵庫県西宮市生まれ。はっちゃんが築いた家庭は壮絶だった。極度のあがり症を隠すため父は酒を手放せず、起業の頓挫を機に、母は心を病んだ。父はアルコール依存症に陥り、三つ下の弟も肝硬変で早世した。

母を失った16歳を支えたのは、幼稚園のときの女性教諭(故人)だった。酔った父が暴れるたび、気持ちをおもんぱかることなく死なせてしまった母への罪悪感を覚えるたび、市岡さんは女性宅に駆け込んだ。クリスチャンだった女性は「必ず、あなたの人生は祝福されますよ」と慰めた。落ち着くまで、そばにいることをいとわなかった。

その後、商社などに勤めた市岡さんは米国で出会ったゴスペルに魅了され、父とは帰国後、2005年に最期を迎えるまでの約2年をともに過ごした。見守ってくれる家族を求めていたのかもしれない。断酒した父は穏やかで、声を荒らげることもなかった。女性は3年前に永眠した。その晩年を度々訪ねた市岡さんは入れ歯を洗い、女性は「裕子」と呼ぶ間柄だった。

「どんな子ども、どんな人でも『愛されている』という自覚がなければ、成長できないと思う」。市岡さんはゴスペルも披露する。里親相談のブースもあり、無料。できれば事前申し込みを。問い合わせは家庭養護促進協会(06・6762・5239)。【平川哲也】

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